正論

共産主義を批判する欧州の動き 評論家、拓殖大学大学院客員教授・江崎道朗

評論家・拓殖大学大学院客員教授の江崎道朗氏
評論家・拓殖大学大学院客員教授の江崎道朗氏

 ≪壁崩壊30年、近現代史見直し≫

 欧州では近年、ソ連・共産主義体制の「犯罪」を調査、検証する動きが活発になっている。

 第二次世界大戦において、スターリン率いるソ連が、ナチス・ドイツを打ち負かす上で大きな役割を果たした。そのため戦後、ソ連は「正義」の側に位置付けられてきたが、そうした歴史観は間違っているのではないか、という議論が起こっているのだ。

 きっかけは1989年11月9日、東西ドイツを隔てていたベルリンの壁が崩壊したことであった。その後、旧東欧諸国の民主化、バルト三国の独立、そして91年12月のソ連邦の解体によって各国の人々が言論の自由を取り戻した。