正論

GSOMIA「人質」に取る韓国 防衛大学校教授・倉田秀也

日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について記者会見する韓国大統領府の金有根・国家安保室第1次長=11月22日、ソウル(共同)
日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について記者会見する韓国大統領府の金有根・国家安保室第1次長=11月22日、ソウル(共同)

 ある種の既視感に襲われたのは筆者だけではあるまい。些(いささ)か旧聞に属するが、過日の青瓦台による日韓間の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)延長の決定である。「いつでも終了できる」との条件付きで「GSOMIAを終了したとの日本への通告の効力を停止する」、日韓間で「輸出管理に関する対話が正常的に進んでいる間は」、不当とした日本の輸出管理強化の世界貿易機関(WTO)提訴も「中止する」-この発表文の言辞は、北朝鮮がかつて対米関係で用いたそれを想起させる。同民族では、やはり「条件闘争」の手法も酷似するということか。

 ≪北朝鮮と共通する手法≫

 振り返ってみれば、1993年3月12日、北朝鮮が脱退宣言した核拡散防止条約(NPT)では-GSOMIAと同様-脱退宣言が効力を発するには90日の「猶予期間」が設けられていた。北朝鮮はその直前の6月11日、米朝高官協議で脱退宣言を「一方的に留保」するとした。