正論

年頭にあたり 日本外交の真贋問う習主席訪日 東洋学園大学教授・櫻田淳

新年のあいさつを発表する中国の習近平国家主席(新華社=共同)
新年のあいさつを発表する中国の習近平国家主席(新華社=共同)

 ちょうど30年前、平成2年正月、日本では2つの「1989年の高揚感」が続いていた。

 ≪2つの「1989年高揚感」≫

 第1は、「『バブルの狂瀾(きょうらん)』の高揚感」である。前年末の大納会での日経平均株価は、4万円手前の史上最高水準に達した。この年3月の不動産関連融資「総量規制」発動を機に、日本経済は、「失われた20年」と称された長期停滞局面に入るけれども、それまでは「経済大国・日本」の前途は洋々であると信じられた。

 過去30年は、「バブルの狂瀾」に絡む「1989年の高揚感」の付けを払い続けた歳月であったといえる。2010年代前葉以降の「アベノミクス」の展開に依(よ)っても、「デフレからの脱却」は依然として達成されていない。