正論

日米「反ファシズム同盟」の時代 福井県立大学教授・島田洋一

福井県立大学の島田洋一教授
福井県立大学の島田洋一教授

 国際政治は、先進自由主義陣営と「先進ファシズム」陣営が覇を争う時代に入った。文明と「ハイテク野蛮」の対決と言ってもよい。日米同盟もその観点から整理し直す必要がある。

 ≪中国、イランをめぐって≫

 ファシズムは、「国家主義的な独裁を永遠の統治原理としつつ、資本主義のエネルギーを抑圧体制活性化のために用いる」イデオロギーと定義できる。軍事、国民監視、情報統制などあらゆる面でハイテク化を進める中国共産党政権(以下中共)はまさに「先進ファシズム」の典型である。