正論

大学入試改革は何のため行うか 麗澤大学教授・八木秀次

麗澤大学教授、憲法学者の八木秀次氏
麗澤大学教授、憲法学者の八木秀次氏

 15日、文部科学省で「大学入試のあり方に関する検討会議」が始まった。昨年に見送りが決まった「大学入学共通テスト」での英語民間試験の活用や国語・数学での記述式問題導入について再検討を行う。「改革論議はほぼ振り出しに戻った。壮大な無駄と言うほかない。/なぜこんな大失態を招いたのか。どう責任を取るのか」(朝日新聞12月18日付社説)と政権批判と結び付ける向きもあるが、大学入試改革の必要と方向性の問題と、実施についての技術的な落とし込みの問題の2つが混同されている。

 ≪問題点指摘されていたのに≫

 平成24年12月に発足した第2次安倍内閣で最初に大学入試改革の提言をしたのは自民党の教育再生実行本部だった。25年4月、「従来の(大学)入試を見直し、実用的な英語力を測るTOEFL等の一定以上の成績を受験資格及び卒業要件とする」との内容だった。