正論

今こそ「政治の倫理化運動」を 文芸批評家・新保祐司

首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われた衆院本会議。演壇は安倍首相=22日午後
首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われた衆院本会議。演壇は安倍首相=22日午後

 昨今の政界の緩みを慨嘆している国民はさぞ多いことであろう。これを改善していくために、後藤新平による昭和初年の「政治の倫理化運動」を思い出してみるのも役に立つのではないかと思う。

 ≪後藤新平が抱いた危機感≫

 後藤新平は、明治から昭和の初年にかけて活躍した「大政治家」である。明治31(1898)年、児玉源太郎台湾総督の下で民政局長(後に民政長官)となり、台湾の近代化に努め、明治39年には、初代の満鉄総裁となる。その後、逓信大臣、内務大臣、外務大臣などを経て、大正9年、東京市長。大正12年9月1日の関東大震災の直後、内務大臣となり帝都復興院総裁を兼務し、大規模な復興計画を立案した。政界引退後は東京放送局(現NHK)初代総裁、少年団(ボーイスカウト)総長を歴任し、昭和4年に死去した。