去る1月19日、日米安保条約は、署名60年の節目を迎えた。この機に日米両国政府が外務・防衛担当閣僚の連名で発出した共同声明では、日米同盟は、「民主主義、人権の尊重、そしてルールに基づく国際秩序といった価値に対する揺るぎないコミットメントに根差した」と指摘され、「地域における安全保障協力などを通じて自由で開かれたインド太平洋という両国が共有するビジョンを実現しつつ、日米両国の平和と安全を確保するに際して不可欠な役割を果たしてきた」と評価される。
≪繁栄を保証する不動の柱≫
ドナルド・J・トランプ米国大統領は、声明を発し、「日米の卓越した指導者たちに祝意を贈る」と述べた。安倍晋三首相は、記念式典での挨拶(あいさつ)で、「不滅の柱。アジアとインド太平洋、世界の平和を守り、繁栄を保証する不動の柱だ」と位置付けた。こうした言葉は、日米両国共通の「価値意識」と「構想」に裏付けられた日米同盟の今日的意義を表示していた。