正論

日米同盟のプランB論議は幻想 元駐米大使・加藤良三

安倍晋三首相(右)とトランプ米大統領(松本健吾撮影)
安倍晋三首相(右)とトランプ米大統領(松本健吾撮影)

 トランプ政権誕生以来日本の安全保障政策について「日米同盟」(プランA)を当然視すべきではなく、それに代わる発想(プランB)があるべきという議論が安保専門家の間で起こっているようだ。それ自体結構だと思う。

 ≪永続的恒久ではない「同盟」≫

 当然のことだが「同盟」は「運命共同体」とは違って永遠、恒久ではない。同盟が永続的だという錯覚が生じたのは70年間続いた「米ソ冷戦」の故だ。同盟は一国の利己的な国益確保のための枠組みで、それ以上のものではない。アメリカの憲法史の権威である阿川尚之・同志社大特別客員教授によると、アメリカは建国以来170年間「同盟」を持たなかった。