正論

大学の教員と中身は変われるか 同志社大学教授・三木光範

同志社大学教授・三木光範氏
同志社大学教授・三木光範氏

 文部科学省は、すでに2040(令和22)年を見据えた高等教育の課題と方向性について議論し、人工知能(AI)など高度な科学技術が発展し、社会の構造が大きく変化することに対応できる人材を育成するための高等教育の在り方を提言している。要約すると対話力、科学的思考・活用力、新たな価値を見いだす感性や好奇心の醸成、技術革新創造力、社会課題解決力、ビッグデータの活用力などが必須であると述べている。

 ≪入試や学科名を変えても≫

 この方向に異論はない。課題はこれをどのようにして大学が実行できるのかという点である。各大学は社会のニーズに対応して美辞麗句を並べた新たな学科やコースを作り、文科省からの補助金獲得に努力するだろう。だが教員と教育の中身が本質的に変わらないのであれば、高等教育の改革は看板だけに終わり、大学・大学院卒業生達は新たな社会で二極化し、高等教育の課題は解決されない。