正論

外航船危機に連携する法整備を 東海大学教授・山田吉彦

横浜港沖に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(左)=2月4日(ロイター)
横浜港沖に停泊するクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(左)=2月4日(ロイター)

 令和2年冬、「国難」は海から押し寄せた。前年末中国の武漢が発生源とされる新型コロナウイルスは中国政府と世界保健機関(WHO)が問題を過小評価したことなどにより世界中に拡散した。大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号では集団感染が起き危機管理の課題を浮き彫りにした。

 ≪船籍制度が抱える「矛盾」≫

 同号には乗客・乗員合わせ約3700人が乗船し、長期間船内に隔離された上に約700人の感染者を出す事態となった。原因は、船上の感染症に対する国際法の欠如と便宜置籍船制度をはじめとした国際船舶制度の矛盾に包括されていると考える。