正論

武漢ウイルス、特措法で大丈夫か 国士舘大学特任教授、日本大学名誉教授・百地章

26日、新華社が発表した新型コロナウイルスに関しビデオリンク経由で行われたG20サミットに出席する習近平国家主席(AP)
26日、新華社が発表した新型コロナウイルスに関しビデオリンク経由で行われたG20サミットに出席する習近平国家主席(AP)

 中国・武漢発の新型ウイルスの感染者と死亡者は世界的規模で拡大しており、欧米各国も相次いで緊急事態宣言を行ったり、厳しい緊急措置を取りだした。

 わが国でも、武漢ウイルスを「新型インフルエンザ等対策特別措置法」(平成24年)の対象に加えるための改正法が3月13日成立した。ところがこの平成24年特措法の定める「緊急事態宣言」や緊急措置に対しては、警戒する声や私権制限への批判が少なくない。

 ≪特措法は第一歩にすぎない≫

 特措法によれば、新型ウイルス感染が国内で発生し、全国的かつ急速な蔓延(まんえん)によって国民生活と国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある場合、首相が「緊急事態宣言」を行い(32条1項)、蔓延防止のため知事は以下のような権限を行使できる。