正論

中国は見習うべき理想の国家か 東京国際大学教授・村井友秀

新型コロナウイルス感染者の拡大を受け、医療研究機関を視察した中国の習近平国家主席(右から2人目)=3月2日、北京(AP)
新型コロナウイルス感染者の拡大を受け、医療研究機関を視察した中国の習近平国家主席(右から2人目)=3月2日、北京(AP)

 新型コロナウイルスとの戦いの中で、武漢封鎖から1カ月たった2月23日、習近平国家主席は次のように主張した。「共産党の指導と中国の特色ある社会主義制度の優位性は明らかだ」。中国共産党の独裁政権は他国が見習うべきモデルなのか。

 中国の経済力は新中国成立以来70年間で約170倍に拡大した。国内総生産(GDP)は米国の3分の2に近づき世界第2位である。ただし、19世紀前半に中国のGDPは世界の3分の1を占めていた。もともと中国は資源が豊富な大国であり、政府が政策を誤らなければ世界一の経済大国になる潜在力を持った国である。

 ≪民主化する独裁政権≫

 全ての国が経済発展を望んでいるが、独裁政権は経済発展が政治の民主化をもたらし反政府運動を抑えきれなくなって独裁政権が倒れるかもしれないという懸念を持っている。しかし中国の経済発展は独裁政権と経済発展が両立することを証明したと見なされ、経済発展を望む独裁政権にとって見習うべき成功モデルになっている。