正論

同盟強化策としての駐留軍経費 元駐米大使・加藤良三

在日米軍駐留経費の大幅負担増についてトランプ米大統領は胸中は・・・=3月30日、ホワイトハウス(ロイター)
在日米軍駐留経費の大幅負担増についてトランプ米大統領は胸中は・・・=3月30日、ホワイトハウス(ロイター)

 在日米軍駐留経費の大幅負担増をアメリカ政府は早晩言い出すだろう。以下既知のことばかりだがこの問題の経緯を大雑把(ざっぱ)に振り返ってみたい。

 ≪「どんがら」を提供するだけ≫

 1960年、現在の日米安保条約と同時に締結されたいわゆる「地位協定」の24条は日米間の経費の分担を定め、そこでは日本の負担分は簡単に言えば、「基地の提供」だけとされている。基地とは土地と基盤的施設を指す。

 当時アメリカの国内総生産(GDP)が世界のGDPの50%を超える時代だったのでアメリカは万事鷹揚(おうよう)だった。例えば水道光熱費、施設の拡張・増築費、他の場所に移転するときの経費などはアメリカが支払っていた。日本はいわば「どんがら」を提供するだけでよかった。