正論

コロナ禍後の未来射程に方策を 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

社会学者 関西大学東京センター長・竹内洋氏
社会学者 関西大学東京センター長・竹内洋氏

 今から5年ほど前、私は『新潮45』(現在は休刊)平成27年8月号に「<第三のガラガラポン革命>が起こる周期」を寄稿した。オリンピック後あたりの社会が不気味になるという内容である。しかし、もちろん新型コロナウイルスの来襲を予測して書いたわけではない。

 ≪77年周期「ガラガラポン」≫

 ではなぜオリンピック後あたりが不気味だと言ったのか。

 近代日本は「明治維新」という第1のガラガラポンと、「敗戦」という第2のガラガラポンの来歴をもつからだ。第1のガラガラポンから第2のガラガラポンまで77年。とすると令和4(2022)年は第2のガラガラポンの敗戦からちょうど77年の周期になるからである。