正論

死が遠ざけられてきた現代社会 社会学者、関西大学東京センター長・竹内洋

葬儀場に並んだ多数の棺=26日、ニューヨーク市クイーンズ区(ロイター)
葬儀場に並んだ多数の棺=26日、ニューヨーク市クイーンズ区(ロイター)

 不要不急の外出自粛のために、自宅にとどまることが多くなった。そのぶん読書時間がふえた。専門外の本やもう一度読んでみたい本を手にすることが多い。今読んでいる本の一冊が『徒然草』である。と言うとなんだ高校時代に読んだという人が多いだろう。

 古文の定番書だから、もちろん私も高校時代に読んだ。しかし、あの頃は古文といえば、文法や表面的な現代語訳に終始する試験のための勉強だった。文意を腹の底から理解したわけではない。

 ≪『徒然草』を読み返し≫