正論

新型コロナと戦う自衛隊の医療 ジャーナリスト・井上和彦

クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗降口周辺で作業する自衛隊員ら=2月10日午前、横浜市鶴見区(鴨川一也撮影)
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗降口周辺で作業する自衛隊員ら=2月10日午前、横浜市鶴見区(鴨川一也撮影)

 このところ自衛隊医療に注目が集まっている。なるほど、医療機関における新型コロナの院内感染などが相次ぐ中、なぜか自衛隊医療施設や駐屯地における集団感染は聞かれない。

 ≪高い防護基準と訓練≫

 では自衛隊はどのような感染防止策を講じているのだろうか。

 振り返って自衛隊の今次疫禍に対する活動は、中国湖北省から在留邦人を帰国させるチャーター機の第2便(1月30日)に、自衛隊中央病院の陸自看護官2名が派遣されたのが最初だった。

 その翌日の31日に災害派遣が発令。自衛隊医官らがクルーズ船内でPCR用検体採取支援等を行った。ピーク時には、医官20名のほか、薬剤官3名、看護官(准看護師含む)18名が活動し、陸自隊員約40名が患者等の搬送を支援する日もあった。下船後も乗客を自衛隊車両で空港や医療施設などへ輸送したほか収容先の滞在施設などでは生活支援を実施した。こうして3月16日の撤収命令までに合計のべ約4900名の自衛隊員が活動したのである。