正論

強靱な自由主義秩序の構築を 平和安全保障研究所理事長・西原正

西原正氏
西原正氏

 新型コロナウイルスがもたらした国際政治経済の地殻変動において、コロナ後の世界をにらんだ米中が主導権競争を一層先鋭化させている。いまや自由主義秩序と権威主義秩序との対立となっていることは明白である。

 日米欧諸国は、中国との主導権競争が国際関係を不安定にするのを最大限抑えながら、自らの自由主義陣営の繁栄と安全保障を確実にすべきである。日本は、中国の愛国主義的覇権主義を牽制(けんせい)しながら、日米欧諸国に代表される自由主義秩序の基盤を強化していくことが肝要だ。

 ≪コロナ禍と国際社会の亀裂≫

 残念ながら、新型コロナウイルスは、中国側の発症時の隠蔽(いんぺい)により諸外国への通告が遅れ、パンデミック(世界的大流行)を生み、米中間、欧中間の対立を深めた。