正論

戦略的防衛強化と戦後史観払拭 麗澤大学教授・八木秀次

75回目の「終戦の日」を迎え、靖国神社には多くの参拝者が訪れた=8月15日午前、東京都千代田区(川口良介撮影)
75回目の「終戦の日」を迎え、靖国神社には多くの参拝者が訪れた=8月15日午前、東京都千代田区(川口良介撮影)

 ≪「日本は戻ってきた」≫

 安倍晋三首相の辞任表明を受け、在任期間を振り返る中で元駐タイ大使の故・岡崎久彦氏が本欄に寄せた論稿が思い出された。第2次政権発足から間もない平成25(2013)年3月8日付の「訪米から見えた保守の優先課題」と題する論稿だ。首相は同年2月下旬、訪米し、オバマ大統領と会談。ワシントンのシンクタンク、CSIS(戦略問題国際研究所)で「Japan is Back!(日本は戻ってきた!)」と演説したことが話題となっていた。

 岡崎氏は、訪米は成功だが、楽観を許さない要素もあるとしてニューヨーク・タイムズ紙が事前の解説記事で、参院選後、安倍政権が改憲、自衛隊を改組、中国を刺激して日本の軍国主義に敏感なアジア地域での日本の孤立を招くのかと、安倍政権の将来に警告を発しているとしている。