
今から5年前の2015(平成27)年4月8~9日、天皇、皇后両陛下(現上皇、上皇后陛下)がパラオ共和国を行幸啓された。このとき、パラオの人々は日の丸の小旗とパラオの小旗を振って両陛下を大歓迎した。そして、ペリリュー島へ慰霊のためにご訪問された4月9日を、ペリリュー州は「天皇皇后両陛下ご訪問の日」として祝日に制定したのである。
≪歴史的に育まれた親日≫
パラオの親日度にはいつも驚かされるのだが、人々の親日感情は歴史に育まれたものだった。
かつてドイツ領だったパラオは、第一次世界大戦後の1920年に日本の委任統治領となった。日本政府はこの地に南洋庁を置いて近代化のために力を注いだ。