正論

李登輝氏の葬儀を前に考える 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

2007年6月、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見する台湾の李登輝元総統(ロイター)
2007年6月、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見する台湾の李登輝元総統(ロイター)

 台湾、「小国寡民」のこの島が自由と民主主義を擁し、高所得と高度技術をもつ存在として立国しているのはまことに稀有(けう)なことなのであろう。

 大陸での国共内戦に敗れた国民党が台湾に敗走してここを占領、台湾は中華民国の一部として国民党の支配下におかれ、そうしてこの中華民国が大陸を含む中国全土の正統的国家であるという虚構がつくりあげられた。