
11月の大統領選を前にして、筆者の母国アメリカは大変な状態が続いている。ミネソタ州ミネアポリスで5月、白人警官に拘束された黒人男性が死亡した事件を契機に、各地で抗議デモや暴動が広がった。8月にはウィスコンシン州ケノーシャで黒人男性が警官に背後から銃で撃たれる事件も起き、抗議が続いた。
武装した警官隊なら簡単におさめられるはずだと思うが、そうではない。小さな街角のお店も守ることができない状態だ。
≪警察が敵視される危険性≫
街の治安を守る警察が敵視され、市民を守れない。この逆説的な展開は「警察経費削減」運動の実りでもある。