正論

外交では「勝手読み」は禁物だ 防衛大学校教授・神谷万丈

就任から1週間が経過し記者団からの質問に心境を語る菅義偉首相=23日午後、首相官邸(春名中撮影)
就任から1週間が経過し記者団からの質問に心境を語る菅義偉首相=23日午後、首相官邸(春名中撮影)

 近年外交専門家の国際会議ではポスト安倍の日本の対外政策がどうなるのかがしばしば話題になった。日本をリベラル国際秩序の維持勢力と位置づけ、そのための国際協調を主導してきた安倍晋三前首相の姿勢が将来にわたって維持されていくのかどうかについて、世界には不安感が漂っていた。

 ≪菅政権への期待と課題≫

 菅義偉首相の外交デビューは、そうした懸念を和らげるものとなった。首相が最初の電話会談の相手にモリソン豪首相とトランプ米大統領を選び、自由で開かれたインド太平洋の実現のための協力を確認し合ったのは、菅政権下でもリベラル国際秩序維持のための外交努力が継承されるとの国際社会へのメッセージになった。