正論

原発政策で期待する科学的議論 国際環境経済研究所理事・竹内純子

最終処分場選定に向けた文献調査に応募した北海道寿都町=9月
最終処分場選定に向けた文献調査に応募した北海道寿都町=9月

 原子力政策のアキレス腱(けん)といわれる、放射性廃棄物の最終処分地の問題に大きな動きがあった。処分地選定の最初の一歩である文献調査を、北海道の2自治体が受け入れたのだ。

 放射性廃棄物処分の問題については、自民党政権の下で少しずつ進展してきた。2015(平成27)年に基本方針が改定され、可逆性(引き返せること)や回収可能性(一旦埋設処分しても回収できる)を担保して将来世代に一定の選択肢を残しつつも、現世代の責任で解決を目指す姿勢が示された。2017年には火山や断層等の状況を踏まえた科学的特性マップが提示された。文献調査は、最終処分地を決定づけるものではないが、この課題が科学的かつ現実的に議論される大きな一歩であることは間違いない。