正論

「自由」を脅かすものは一体何か 評論家・西尾幹二

評論家 西尾幹二氏
評論家 西尾幹二氏

 ≪日本学術会議をめぐり≫

 日本学術会議のあり方が問われ出して以来、「学問の自由」という言葉が飛び交っている。しかし「自由」は果たして根本から問い質(ただ)されているだろうか。

 一方、米国と中国の対立が深刻化して以来、日本のメディアはそこに必ず覇権争いの一語を添える。覇権争いは喧嘩(けんか)両成敗の意味を含む。日本のような中小国はどこまでも中立だという意識を伴う。自国の経済と安全保障の損得だけ考えていればいい、と。自分自身の問題をそこに見ない。だがそんなことで果たして「自由」の本質に立ち入れるだろうか。