正論

変化する米中日の「三角関係」 東京大学名誉教授・平川祐弘

北京を訪れ、人民大会堂で歓迎式典に臨むバイデン米副大統領(当時、左)と中国の習近平国家副主席(当時)=2011年8月(新華社=共同)
北京を訪れ、人民大会堂で歓迎式典に臨むバイデン米副大統領(当時、左)と中国の習近平国家副主席(当時)=2011年8月(新華社=共同)

 毛沢東は中国を統一したが、「大躍進」「文化大革命」の大悪政で、大陸を物質的・精神的に荒廃させた。トウ小平が改革開放に踏み切り、明るい市民社会の形成が期待されたが、共産党は選挙制度を導入しない。だから「東洋的専制」の体質は昔のままだ。

 清朝を倒した辛亥革命は民主主義革命といわれ、一九一二年、孫文が臨時大総統に就任、共和制を宣言した。だが次に袁世凱が大総統となるや、約法を破り、自らが組織した帝政運動で中華帝国大皇帝に推挙された。一旦天下を取るや権力を私物化するのは国民党も共産党も全く変わらない。