正論

北朝鮮ミサイル拡散を阻止せよ 国連安保理専門家パネル元委員・古川勝久

平壌の金日成広場で行われた軍事パレードで演説する金正恩朝鮮労働党委員長=10月10日(朝鮮中央通信=共同)
平壌の金日成広場で行われた軍事パレードで演説する金正恩朝鮮労働党委員長=10月10日(朝鮮中央通信=共同)

 ≪スカッドミサイル「販売中」≫

 2017年3月6日、北朝鮮は短距離弾道ミサイル・スカッドER4発を西岸の東倉里付近から日本海に向けて発射した。いずれも約1千キロ飛翔(ひしょう)し、うち3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内に、残り1発もEEZ付近に落下したとみられる。同国のミサイル性能とその運用能力向上への懸念が一気に高まった事件だ。

 当時は知られていなかったが、北朝鮮はすでに同型ミサイルの輸出促進を画策していた。同年1月、同国の軍事関連企業が外国企業向けに作成した契約条件提案書には、日本を射程におく射程1350キロの「スカッドE」が1基494万米ドル(約5億6千万円)の価格で、5基1セットで計2470万米ドル(約28億円強)で販売されていた。