正論

共産主義の工作扱う情報史学を 評論家・江崎道朗

評論家の江崎道朗氏(飯田英男撮影)
評論家の江崎道朗氏(飯田英男撮影)

 ≪戦勝国史観へ異議申し立て≫

 来年はソ連邦解体(崩壊)30年に当たる。実はこのソ連邦解体以降、欧米諸国での近現代史研究が大きく様変わりしていることはあまり知られていない。

 ソ連は第二次世界大戦においてナチス・ドイツを打ち破った「正義」の側だと見なされてきた。だがソ連崩壊を受けて、「旧ソ連、共産主義体制の戦争犯罪を正面から取り上げるべきだ」という議論が起こっているのだ。