正論

日米同盟は対等な同盟の時代へ 防衛大学校教授・神谷万丈

防衛大学校教授・神谷万丈氏
防衛大学校教授・神谷万丈氏

 はるけくも来つるものかな。12月7日に発表された第5次アーミテージ・ナイ報告書が「2020年の日米同盟-グローバルな課題とともにある対等な同盟」と題されているのをみた時に覚えた感慨だ。この報告書は、共和党系のリチャード・アーミテージ元米国務副長官と民主党系のジョセフ・ナイハーバード大教授が率いる超党派の知日派グループが日米同盟のあるべき将来像を提言してきたもので、2000年以来5回目の発表だが、日本が米国の「対等な同盟国」と呼ばれたのは21年目にして今回が初めてだった。

≪日本の行動への賞賛≫

 過去4回の報告書で示され続けたのは、日本が米国の同盟国として十全の役割を果たすことができず、米国の対等なパートナーとは言い難い状況にあることへのいらだちだった。2000年の報告書は「米英間の特別な関係」を日米同盟のモデルにしたいとの希望を表明しつつも、そのためには日本がアジア太平洋の平和のために米国とより効果的な防衛協力を行う必要があるとし、集団的自衛権の行使禁止がその制約になっていると主張した。12年の第3次報告書は、日本は米国の同盟国たるにふさわしい「一流国家」であり続けることができるのかとの厳しい問いを発した上で、集団的自衛権の禁止を同盟にとっての「障害物」と断じ、同盟をより対等なものとするための努力を日本に促した。