正論

年頭にあたり 正念場を迎える日本の国連外交 日本財団会長・笹川陽平

国連創設75年記念の高官級会合で演説するグテレス事務総長=2020年9月21日、米ニューヨーク・国連本部(国連提供、共同)
国連創設75年記念の高官級会合で演説するグテレス事務総長=2020年9月21日、米ニューヨーク・国連本部(国連提供、共同)

 2020年、創立75年を迎えた国際連合をめぐるニュースのうち気になった一つに米国の民間調査機関ピュー・リサーチ・センターが行った国連に対する好感度調査がある。昨年6~8月に先進14カ国を対象に行われ、13カ国が59~80%の高い好感度を示す中、日本は29%と突出して低く、国際協調に対する支持率も最下位だった。

 前年調査に比べ18ポイントの減少。パンデミック(世界的大流行)となった新型コロナウイルスに対する世界保健機関(WHO)の初動対応のまずさが大きく影響したと想像するが、わが国は1956年の加盟後、国連中心主義を外交3原則の一つに掲げ、国連に対する好感度もかつては60%を超えていた。なぜ、これほど落ち込んだのか、不思議な気さえする。