正論

日本をエネルギー強国にせよ キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志

キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 杉山大志氏
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹 杉山大志氏

 エネルギーは日本のアキレス腱(けん)であり、先の世界大戦でも苦い記憶がある。いま政府は今後30年にわたるエネルギー基本計画を検討しているが、どうすべきか。

 菅義偉首相が「2050年CO2実質ゼロ」を宣言し、米国では温暖化対策に熱心なバイデン政権が誕生した。いまグリーンブームは絶頂にあるが、陥穽(かんせい)はないか。

≪太陽光発電も「強制労働」≫

 グリーン投資では、今後2つの中国「排除」が重い課題となる。

 第1はサプライチェーン(供給網)からの排除である。

 太陽光発電の心臓部は多結晶シリコンであるが、世界生産の8割は中国であり、内6割をウイグル自治区が占める。生産が集中する理由は、安価な電力と低い環境基準だ。多結晶シリコンの生産には、大量の電力を要するため、安い価格が有利になる。また環境基準が厳しいとコスト要因になる。