正論

ウイグル人権で果断な対応を 東洋学園大学教授・櫻田淳

バイデン米大統領、モリソン豪首相、モディ印首相との日米豪印オンライン首脳会議に臨む菅義偉首相と茂木敏充外相(左)=3月12日午後、首相官邸(納冨康撮影)
バイデン米大統領、モリソン豪首相、モディ印首相との日米豪印オンライン首脳会議に臨む菅義偉首相と茂木敏充外相(左)=3月12日午後、首相官邸(納冨康撮影)

 3月中旬、相次いで開催された日米豪印4カ国安全保障対話(QSD)首脳会合と日米外務防衛担当閣僚会合(2+2)は、現今の米中「第2次冷戦」下における日本の立ち位置を内外に鮮明に印象付けた。日本が米豪加各国や西欧諸国を含む「西方世界」同盟網の中で能動的な役割を披露したことにこそ、安倍晋三前内閣以来の日本の外交成果が表れるけれども、このたびの菅義偉内閣の外交展開に際しても、その成果を確認することができた。

 ≪一歩引いた姿勢の日本の対応≫

 ただし、こうした成果の一方で、日本の対外政策展開に不安を投げ掛けているのは、中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区やミャンマーでの人権抑圧への対応である。新疆ウイグル自治区で進行する「ジェノサイド(民族大量虐殺)」に際して、米英加3カ国と欧州連合(EU)は、3月22日、一斉に対中制裁を発動した。また豪州、ニュージーランド両国は、外相共同声明を発し、「制裁措置を歓迎し、深い懸念を共有する」と表明している。