正論

温暖化対策の暴走に抵抗せよ キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志

気候変動に関するオンライン首脳会合に臨むバイデン米大統領(左)=22日(共同)
気候変動に関するオンライン首脳会合に臨むバイデン米大統領(左)=22日(共同)

 米国が主催した気候変動サミットにおいて、菅義偉首相は「2030年にCO2等の温室効果ガスを2013年比で46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」とした。これは既存の目標である26%に20ポイント以上も上乗せするものだ。

 ≪破滅的な米国気候外交≫

 日本が46%乃至(ないし)50%としたのは米国が50%乃至52%としたのに横並びにしただけだ。1997年に京都議定書に合意した時は米国の7%より1ポイントだけ少ない6%だった。2015年にパリ協定に合意した時は米国と同じ26%だった。何(いず)れも米国は一旦合意したがやがて反故(ほご)にした。歩調を合わせた日本は梯子(はしご)を外された。