尖閣警備で増強中の海保、人材大量流出に懸念 詐欺的投資横行

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海上保安庁=24日午後、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)
海上保安庁=24日午後、東京都千代田区(萩原悠久人撮影)

 尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で相次ぐ中国公船の領海侵入など日本の海を取り巻く情勢の悪化に対応し、政府は海上保安庁の職員数や装備の増強を進めてきた。こうした中で、現役の若手海上保安官らの間で、高配当をうたう無登録の投資運用団体への投資が横行し、退職者も相次いでいることが発覚した。人材の大量流出を招きかねない事態で、海保は内部への危機管理に追われることになった。

 「1年弱で1千万円たまった。高い利率はほぼ確実で、リスクを上回るメリットがある。詳しく説明したいから食事に行こう」。現役の海上保安官は、業務中に顔を合わせた同僚からこう誘われ、投資への参加を持ちかけられた。