昭和天皇の87年

全体主義が皇族にも?! 天皇は憂慮し、憲政を守ろうとした

第102回 弟宮との確執

 五・一五事件の3日後、昭和7年5月18日《午後四時、(昭和天皇は)皇后と共に奥内謁見所にお出ましになり、翌十九日習志野に出発の雍仁(やすひと)親王と御対面になる。引き続き御談話になり、雍仁親王は五時十五分退出する。親王の退出後、直ちに侍従長鈴木貫太郎に謁を賜う》(昭和天皇実録19巻78頁)

 翌年に侍従武官長となる本庄繁によると、このとき、昭和天皇と雍仁親王は「激論」を交わしたという。本庄の日記に、こう書かれている。

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