家庭の大半に風呂が付いていなかった昭和30年代、庶民の一日の疲れを癒やしたのは銭湯だった。地方から上京した人が多く集まった椎名町(現在の豊島区南長崎)では、当時300メートルおきに銭湯が営業していたという。風呂なしアパート「トキワ荘」の漫画家たちもご多分に漏れず、近くの銭湯「鶴の湯」などに、げたをならして頻繁に通っていた。
「仲間と行っていたら、おじさんに、『若い人たちがどうして昼間から銭湯に来ているんだ』と言われたことがある」
家庭の大半に風呂が付いていなかった昭和30年代、庶民の一日の疲れを癒やしたのは銭湯だった。地方から上京した人が多く集まった椎名町(現在の豊島区南長崎)では、当時300メートルおきに銭湯が営業していたという。風呂なしアパート「トキワ荘」の漫画家たちもご多分に漏れず、近くの銭湯「鶴の湯」などに、げたをならして頻繁に通っていた。
「仲間と行っていたら、おじさんに、『若い人たちがどうして昼間から銭湯に来ているんだ』と言われたことがある」