昭和天皇の87年

決起部隊は義軍にあらず 天皇自ら「暴徒鎮定に当たらん」

画=筑紫直弘
画=筑紫直弘

第121回 二・二六事件(5)

 帝都の雪を鮮血に染めた二・二六事件の発生からおよそ19時間後、昭和11年2月27日午前零時、昭和天皇は《戒厳令に関する勅令に御署名になる》(昭和天皇実録23巻29頁)

 前代未聞の反乱に陸軍首脳が狼狽(ろうばい)し、決起部隊を“義軍”扱いするような大臣告示まで発したことはすでに書いた。そんな中でも昭和天皇は敢然と身を処し、1ミリもぶれなかった。

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