昭和天皇の87年

悪夢のミッドウェー 空母3隻が一瞬にして火だるまとなった

画=井田智康
画=井田智康

第181回 運命の海戦(3)

 北太平洋に浮かぶ島、ミッドウェーの北西約390キロ、どこまでも水平線が続く洋上に、強大な機動艦隊が出現した。空母4隻、戦艦2隻、巡洋艦3隻、駆逐艦12隻-。ときに1942(昭和17)年6月4日午前4時30分(日本時間5日午前1時30分)。夜明け前の空に、108機の攻撃機が飛び立った。

 空母赤城で指揮をとる第1航空艦隊司令長官、南雲忠一は勝利を疑わなかっただろう。当時、太平洋で活動する米空母は計3隻。艦載機パイロットの技量も日本軍が米軍を凌駕(りょうが)している。海戦となれば負けるはずがない。

 だが、南雲は知らなかった。米海軍が日本海軍の暗号を解読し、万全の態勢で待ち構えていることを-。