米国製の朝鮮半島航空図も竹島をJAPAN 4点確認

1972年の航空図の拡大。竹島と鬱陵島の間に線を引き、竹島側に「JAPAN」と記載している(日本国際問題研究所提供、米国国立公文書館所蔵)
1972年の航空図の拡大。竹島と鬱陵島の間に線を引き、竹島側に「JAPAN」と記載している(日本国際問題研究所提供、米国国立公文書館所蔵)

 竹島(島根県隠岐の島町)を日本領と明記した1972年、82年の米国政府作製の朝鮮半島の航空図計4点が、領土問題を調査研究する公益財団法人「日本国際問題研究所」の調査で見つかった。分析した島根大の舩杉力修(ふなすぎ・りきのぶ)准教授(歴史地理学)によると、竹島を日本領と記した米政府の朝鮮半島航空図が確認されたのは初めてという。舩杉准教授は「(52年発効の)サンフランシスコ講和条約起草国の米国が韓国のエリアを示す地図にあえて竹島を日本領と記した意味は大きい」と指摘する。

国境線を明示

 同研究所の委託を受けた民間調査会社が米国国立公文書館で大戦後の航空図など約100点を調査。舩杉准教授が分析を進めてきた。

 日本領と明記された4点は米空軍や米国防総省が作製した朝鮮半島の航空図。72年製、82年製とも縮尺約128万分の1と同約256万分の1の2種類ある。インドネシア~フィリピン、キューバなど地域別に作られたシリーズという。