「買い子」使い詐取、狙われた電子決済サービス 個人情報流出増加も背景

 スマートフォンなどを使った電子決済サービスの利用者になりすまし、金品をだまし取る犯罪が多発している。昨年秋にはNTTドコモの「ドコモ口座」で大規模な不正利用事件が発覚。セキュリティーの穴をついた組織的な詐欺グループの犯行とみられる。新型コロナウイルスの影響でこうした非対面サービスの需要が急増する中、こうした犯罪を生むきっかけとなるネット上の個人情報流出も増えており、関係者は警鐘を鳴らす。(吉沢智美)

家電など購入・転売

 不正入手した他人の金融機関の口座番号や暗証番号などの情報をもとに、ドコモ口座を開設。金融機関口座と「ひも付け」されたドコモ口座から物品を購入、転売する-。ドコモ口座をめぐる不正利用事件の手口は、こうしたものだった。

 ドコモ口座は、登録(ひも付け)された金融機関口座やATM(現金自動預払機)から出入金でき、インターネット上での買い物や利用者間の送金が可能なサービス。開設は無料で当初はドコモ契約者のみが対象だったが、令和元年9月から、メールアドレスだけで口座開設が可能になった。

 ドコモによると、令和元年10月~昨年10月に128件、計約2885万円分の被害を確認。不正にチャージ(入金)された預貯金は関東地方の家電量販店やコンビニエンスストアで電化製品、たばこの大量購入などに充てられていたことが判明した。