〈独自〉【SNSの罠】犯罪グループに加担、聴取後に自殺 「闇バイト」が狂わせた21歳の人生

 東京都内のホテルの一室で昨年9月、若い男が首をつり、自殺しているのが見つかった。男は、強盗や特殊詐欺などの犯罪グループに加担したとされる東京都品川区の元大学生(21)。グループから抜け出せず、精神的に追い詰められていた可能性がある。かつてはごく普通の大学生だった男が犯罪に手を染めたのは、SNS(会員制交流サイト)上の「闇バイト」に応募したことがきっかけだった。(桑波田仰太、小松大騎)

犯罪と知りながら

 「現金の回収いけますか」

 昨夏、男がツイッター上から高額報酬をうたう「闇バイト」に応募して以降、「テラサキ」と名乗る人物から何度も連絡が来るようになっていた。面識のない人物から自宅近くで現金を直接受け取り、指定された口座に送金する-。そうした依頼は、約2カ月間で数十回に及んだ。

「闇バイト」を募集する投稿への愛知県警の返信。「このツイートは、詐欺等の犯罪の実行犯を募集する不適切な書き込みのおそれがあります」と警告している
「闇バイト」を募集する投稿への愛知県警の返信。「このツイートは、詐欺等の犯罪の実行犯を募集する不適切な書き込みのおそれがあります」と警告している

 同9月には、大阪府藤井寺市の女性(85)がキャッシュカードを奪われ、現金約250万円が引き出された強盗事件で、複数の人物を介して現金を受け取っていた。捜査関係者によると、男は現金を自分名義の口座で暗号資産に変換し、海外のサーバーなどを経由して首謀者らに送金していたとみられる。