NASAだけじゃない 日本の大学や企業も火星移住の可能性研究 

米アリゾナ州の閉鎖環境施設「バイオスフィア2」内で行われた共同演習の様子(京都大提供)
米アリゾナ州の閉鎖環境施設「バイオスフィア2」内で行われた共同演習の様子(京都大提供)

 「火星に住む」という映画のような世界が近付きつつある。米航空宇宙局(NASA)や民間企業は火星の有人探査を計画し、今世紀中にも人類が移住できる星にしようと本格的に取り組む。19日には米探査車が火星に到着。京都大でも、火星での生存に必要な環境を検討する実習が行われている。解決すべき課題は山積だが、“第二の地球”として期待される火星では、どんな生活が待っているのか。(桑村大)

 米アリゾナ州の砂漠にそびえるガラス張り施設「バイオスフィア2」。甲子園球場のグラウンド部分に匹敵する1・27ヘクタールの敷地には、熱帯雨林やサバンナ、海などの地球環境を人工的に再現したエリアが広がる。「地球のエッセンスを詰め込んだ『ミニ地球』のような場所だ」と京大の山敷庸亮(やましきようすけ)教授は説明する。