ベンツ、BMW、レクサス…愛車を福祉車両に改造する時代

 大阪府岸和田市の自動車整備会社が、愛車を高齢者や障害者向けの福祉車両に改造する事業を手掛け、受注を伸ばしている。衝突防止装置の普及に加え、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で事故や故障が減り、修理のため持ち込まれる車両が減少。その一方、高齢化に伴って福祉車両のニーズは高まるとみられ、同社は新しい市場に活路を見いだしている。(牛島要平)

お尻から楽に

 ベンツ、BMW、レクサス…。所狭しと並ぶ高級車は、岸和田市にある輝(ひかる)自動車工業(ヒカル自動車)で高齢者や障害者が使用する福祉車両に改造される車両だ。ある車の助手席には、フロントドアに向かって90度回転する座席が取り付けられていた。

高級車の助手席に設置した回転式の座席について説明する輝自動車工業の阪田俊次社長=大阪府岸和田市
高級車の助手席に設置した回転式の座席について説明する輝自動車工業の阪田俊次社長=大阪府岸和田市

 「体が衰えると、座席に乗り込む際に足を上げることができなくなる。回転させれば、お尻から楽に乗ることができる」

 そう説明するのは同社の阪田俊次(としつぐ)社長(51)。座席のほか、車いすを収納できるリフト、乗り込む際の段差を小さくする補助ステップなど、顧客の事情に応じた部品を取り付ける。