盗掘は同一犯の連続犯行 高松塚古墳、天武陵も鎌倉時代に被害

 飛鳥美人壁画で知られる高松塚古墳(奈良県明日香村)が昭和47(1972)年に発見されて来年で50年。同村では58年にも極彩色壁画の描かれたキトラ古墳が見つかり、考古学ブームを巻き起こした。飛鳥時代の皇族クラスの古墳とみられるが、鎌倉時代には盗掘を受けていた。高松塚古墳からほど近い天武・持統天皇陵も同時期に盗掘され、「同じ集団による犯行では」とみる研究者も。発掘調査によって盗掘の大胆な手口があぶり出され、当時の世相も見えてくる。(小畑三秋)

 高松塚古墳の石室の南壁には大きな穴が口を開け、刃物の痕跡が生々しく残る。厚さ50センチほどもある南壁が、盗掘で打ち割られたものだ。穴は横80センチ、縦40センチほどで、人がかろうじて入れる大きさだった。